ミヒャエル・エンデの『モモ』をKindle(電子書籍)で読みました。
1970年代に書かれたもので、今でもベストセラーでしばしば取り上げられます。
時間泥棒と時間の秘密、孤独、など深いテーマを、分かりやすく、面白く物語化しています。
ドイツといえば、ゲーテの『ファウスト』、ハイデガーの『存在と時間』など、実存的時間に関する伝統のようなものがあるのでしょうか。
物語として面白いというのもありますが、時間の秘密や、孤独に関して、共感することや学ぶことが多かったです。
著者は、あとがきで、見知らぬ人から聞いた話だったと書いています。本当かどうかは分かりませんが、時間の秘密を知ってしまった人は、こういう形でしか人に伝えることができないのかなとも思いました。
最後がハッピーエンドなのは子ども向けの本なのでしょうがないかもしれませんが、もっと時間の儚さのようなものが、表現されていれば、とも思いました。
しかし物語そのものよりも、それを通じて、作者がいいたかったことが自分にとっては重要でした。
この時間生きる上で、大切なものを垣間見せてくれた本ともいえるでしょう。
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