映画「コクリコ坂から」を観てきました。
「マイ・バック・ページ」といい60年代ブームですね。
その時代を直接知らない僕でさえも、なんとなくノスタルジーを感じてしまいます。
映画は細かい描写で、昔の日本を描いています。とても美しい映画だと思います。
主人公の海はテキパキした働き者。良い子すぎてちょっと面白みに欠けるかもしれないと感じましたが、そんなまじめな子が恋に落ちるというのは胸がキュンとなります。
男の主人公、俊くんは僕と似た名前なので勝手に自分と重ねて見ようと思っていましたが、彼は豪快で豪放磊落。僕は気が弱い男なので、全く違っていました。
女の人の描くマンガにはよく俊くんみたいな男の子がでてきますが、女の人はやはり腕白な男が好きなのだなと今回も思いました。腕白でない僕は、少し寂しいけれども。
もう一つのモチーフである、好きな人が血がつながっているかどうかという問題ですが、そこがこの映画の一番大きなテーマだと思うのですが、そのことを告白するシーンでなぜか明るい音楽が流れてきてちょっと違和感を感じました。
もう少しこのテーマの重大性を強調してもいいのではないかと思いました。
しかも、悩んでいるけれども彼ら自身もまわりもあっさり受け入れてしまう。
僕はここでもう少し葛藤をしてほしかったです。その方がもっと真剣に映画にのめり込めた。
最後も結局違うっていうことでハッピーエンドになってしまいましたが、実際にこういう境遇の人もいるかもしれないので、そう簡単に間違えでしたで終わってほしくはなかったです。
それらを受け入れてどう生きていくかという方がもっと深いテーマになっていったと思います。
好きな作品だと、いろいろ注文を付けたくなってしまうのでいろいろ書きましたが、ストーリー、雰囲気、芸の細かさ、皆よかったと思います。