映画「風立ちぬ」の主人公の名前のもとになった堀辰雄著、小説『菜穂子』の青空文庫をiPadで読みました。
細やかな、風景や心理の描写で、気の強い主人公、菜穂子の半生を描いています。
はじめは、主人公の母親の日記で、気の強い娘との心の行き違いが描かれています。
そして、主人公は気の弱い男と結婚します。
その後悔の中、病に倒れ信州に療養にいきます。
そこに幼なじみの、病弱な男が訪ねにきます。
主人公、菜穂子の繊細な心の動きと、風景が美しい筆致で描かれています。
奇麗な絵画作品を見ているようです。
ちょっと気取りすぎかなというところもある、奇麗すぎる文章で書かれています。
地味な作品ですが、読んでいくうちに引き込まれていきました。
文学とは、こういうものなのだなと思わせる作品でした。
2013年8月9日金曜日
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