2024年5月9日木曜日
「人の輪と哲学の夕べ」 三鷹Musashino Valley 坂上香先生x國分功一郎先生 対談
三鷹にあるMusashino Valley で坂上香さん(映像作家)と國分功一郎さん(哲学者)の対談を聴きにいきました。最初すごい雨の中、駅までコミュニティーバスでいきましたが、混んでいて時間も遅れていました。三鷹駅で武蔵野うどんを食べて、会場まで結構歩き、いく頃にはだいぶ小振りになっていました。うちから近いのと、少年犯罪の更生に興味があるのと、最近國分さんのXで紹介されていたのでいってみようかと思いました。「根っからの悪人っているの?」と題された対談は軽い気持ちで聴きにいったけれども、中身は重かったです。坂上さんは95年頃、アメリカの刑務所でAMITYと呼ばれる治療プログラムを見てきてドキュメンタリーにしました。それは、小さい頃、虐待を受けた受刑者が過去を振り返り、心を取り戻すプログラムです。そこでは、聞くに耐えない壮絶な体験が語られ、泣き叫び次第に人間としての成長をするものです。そして、日本にそのプログラムを導入した刑務所でTC=回復に向かうためのコミュニティーというもので受刑者が体験する様子を撮った、「プリズン・サークル」というドキュメンタリーも発表しました。これらの思想のもとになった『魂の殺人』を書いたアリス・ミラーも息子によると、虐待を見過ごした母親でした。そこには戦争の影もあります。『魂の殺人』では、虐待をされたものが人を冷酷に扱う最たるものがヒトラーでした。坂上さんの言葉で印象に残ったものとしては、「自分の心の痛みを知らないで、他人の心の痛みなんて分かるわけない」というものです。こうした話が終わって、國分先生と懇親会があるというので勇気を出して出席しました。最初店に入ってポツンと一人すわっていましたが、主催者の女性が話しかけてくれて、隣の女性と話しました。意外にも僕と同じく美大出身で、相手は武蔵美、話が続きました。國分先生はテーブル席で周りに囲われて話していましたが、先生が移動したのをきっかけにテーブル席に向かってすわり、女性が僕を吉祥寺に住んでる哲学を教わってる人です。というと、國分先生は「ざっくりとした紹介だな」と、そして「哲学は教わるものじゃなくて自ら学ぶものだ」と言われました。僕が朝日カルチャーセンターなどで学んでいますというと、「それは自ら学んでることだ」と「あと宮台さんが新たに作られた塾にも」「たくさん作っているよね」とか話しかけてくれました。他の人と話すと、國分先生には追っかけがいて、京都から追っかけてきたというファンの女性の方もいて、驚きました。そのファンの方も大阪芸大出身で美大生が多いなと思いました。もう12時も過ぎて、最後に店を出てみんなたむろしているところで、國分先生に「『スピノザ』を読んでいます。『スピノザの方法』も読みました。先生はアガンベンに会ったことあるんですよね。今アガンベンも学んでます」といって、主催者の方がツーショット撮りましょうというので、お願いすると、國分先生は僕に「マスク取るよね」といって撮ってくれました。女性が「SNSに載せていいですか」というと「僕は何でもOKですよ」といわれました。國分先生は次の店にいくとのことで、僕はお暇しました。あとは、小雨降りしきる中、三鷹駅まで歩いて、12:16の電車で吉祥寺までいきました。
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