今日の荒野塾。我々は、モノを名指すことで、潜在的行為群に閉ざされてしまいます。人類学者のデ・カストロは、文化相対主義を否定して文化絶対主義をうったえました。彼の『食人の形而上学』は、書かれなかった本に対するコメンタリーとしてポエムのように書かれています。分かる人にしか分からない。また、本の読み方を質問され、「著者になりきる」ことと宮台さんはいいます。他のコンテンツも同じですが、体験がない人は、同じ体験をするのが難しいのかとよくきかれるそうです。しかし、解釈学の「地平の融合」という考え方は、違った体験でも想像できるという知恵を与えてくれます。「行為」と「体験」の話になって、「行為」は選ぶもの、「体験」は訪れるものといいます。それから、社会学の歴史の話になります。システム理論は、元々一般システム理論が戦争に勝つために、分野の壁を串刺しにする思想が必要ということで生まれました。それを社会学に持ち込んだのがT.パーソンズです。パーソンズは物理学的に考え、合意モデルを作りました。その弟子N.ルーマンは、パーソンズを批判して、元々合意はないと、生物学的に信頼モデルを作りました。宮台さんが来日したルーマンに「それって、普遍ですか?」ときいたところ、「偶然です」と答えたということです。それから共生進化の話になって、原核細胞生物から真核細胞生物になって、部品が共生するようになり、多細胞生物になって一気に大きくなりました。5億年前の頃です。そして、あと5億年で全ての多細胞生物は死滅するといいます。意外と短いと思わない?この話を子どもに小さい頃から話していたら自分の死の問題をいわなくなったそうです。情報量の多い回でした。
2024年12月3日火曜日
登録:
コメントの投稿 (Atom)
0 件のコメント:
コメントを投稿