最近、新しい本を買う前に、古くからたまっていて読んでいない本を読んでいます。
大塚英志の『定本 物語消費論』を読みました。
80年代に書かれた、新しい消費に関する小論集です。
80年代に、商品ではなく、その背後にある物語を消費するという形ができあがった。
その代表がビックリマンチョコレートである。
さらに、都市伝説に関する論などを含んだ本です。
著者があとがきでも触れているように、80年代風な表現で書かている部分があって、今見るとちょっと恥ずかしいですが、基本的にはまじめな論考だと思います。
当時、社会風俗がどのように成り立っていたのかを教えてくれます。
あとがきで、この古い本を文庫化しようと思ったのは、今の人達が自分が何によって表現を規定されているかに鈍感だからだと書かれてありました。
そういう意味では、われわれのメディア社会がどのように成り立っているのかを知るためのよい本だと思います。
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