2013年1月21日月曜日

『エヴァンゲリオン 正体・究極読解』

iPadアプリ『エヴァンゲリオン 正体・究極読解 〜そして最後のシナリオへ〜』
エヴァンゲリオン研究会
を読みました。

iPad有料アプリで、ランキング1位で、85円と安かったので買いました。

始めの用語解説は、辞典的な意味ではなく、物語中の意味を解説しているようでいて、うまく解説しきれていなくてちょっと残念でした。

しかし、後半は感銘を受けました。

アニメ監督の押井守氏が、エヴァは訴えたいことがないといい、実際エヴァは過去の作品の寄せ集めではないかという批判があります。
そのことを検証します。

「新世紀エヴァンゲリオンには、4年間壊れたままで何もできなかった自分の、全てがこめられています。4年間逃げ出したまま、ただ死んでいないだけだった自分が、ただひとつ「逃げちゃダメだ」の思いから再び始めた作品です。」
「自分の気持ちというものをフィルムに定着させてみたい、と感じ、考えた作品です。」
「それが、無謀で傲慢で困難な行為だとは知っています。」
「だが目指したのです。結果はわかりません。」
「無責任だとは、感じます。だがしかし、我々と作品世界のシンクロを目指した以上、当たり前のことなのです。『それすらも模造である』というリスクを背負ってでも、今はこの方法論で作るしかないないのです。私たちの「オリジナル」は、その場所にしかないのですから・・・」
「この世界に本当のオリジナルは、自分の人生しかないですから。」
以上は庵野監督の発言。

この本の結論は
「つまり、自分には何もないという不安から抜け出すため、「自分」というオリジナルが存在した証を、エヴァンゲリオンを通じて永遠に残すこと。これこそが、エヴァ放映前のインタビューから、The End Of Evangelionのラストまでを通じ、監督および作中人物が目指してきた、エヴァンゲリオン最大の秘密であり、コアであるといえるでしょう。」とのことです。

全く同意です。

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