2013年1月6日日曜日

「ヱヴァンゲリヲン新劇場版: 序」

「ヱヴァンゲリヲン新劇場版: 序 1.11 you are (not) alone.」のDVDを見ました。

公開当時(2007年)は見ていなくて、2012年7月17日にDVDで見たものをもう一度見ました。当日のブログにも書きました。

TV版を先日見ましたが、TV版は旧劇場版の公開された97年以来ですからおよそ15年ぶりに見ました。

そのあとこの「序」を見たので、TV版と比べて同じカットを書き直したものが多いと気づきました。

iPadのアプリで「新劇場版:序」と「破」のパンフレットを買って読んだのですが、昔の原画が残っているものもあって、参照したそうです。

TV版で気になった、顔のあごと鼻がとがっている絵柄が、もう少しマイルドになって見やすくなりました。

エヴァの魅力は、迫力ある戦闘シーンやリアルなメカの動き、人類大のストーリー、登場人物の心理、等身大の日常のストーリー等ですが、大きな物語の中に、普通の中学生の等身大の物語が対置されていて、そのギャップが面白さを生むことは何度も強調してきました。

この「序」は、映画としては短い98分ですが、作る時間は結構あったと思うのでもっと長くしてもいいのではないか思いました。
とにかく、短い映画の時間の中でTVの全てを詰め込むことが出来ないので、日常のコミカルなシーンは捨てられシリアスなシーンをつないでいった感じなので、全体として暗い映画になった気がしました。

エヴァといえば、シンジの成長の物語といわれることが多いので、その面を多くしたのかもしれませんが、エヴァの魅力は等身大の日常の物語にもあるのだといいたい気がしました。

心理描写も描かれているのですが、当然TV版のしつこさはなく、深みに欠けるようにも見えました。

最初見たときはアスカは出てこないのかと思ったのですが、TV版でもアスカの登場は中盤からでした。印象が強いキャラクターだけにもっと早く出てきたのかと思っていました。

今こうして分析的に見てみると、メカニックな部分はほとんどCG化されていてかっこよさはさらにましています。この尺では「ヤシマ作戦」をクライマックスに持ってくるのは、一番理にかなっていると思います。よくできた、きれいな作品だと思います。絵も描きかえられてかっこよくなっています。

しかし「序」はTV版のきれいにまとめた総集編といった感じで、新しいものはあまりないようにも思えます。作者も、それをねらったのであればそれでいいとは思いますが。

しかし、「破」になるとTV版とは違った展開になります。それも面白い。作者、庵野秀明氏の成長が見られる気がします。偉そうないいかたで申し訳ないですが。

TV版を見たあとに「序」を見ると、結構同じ部分が多いと感じてしまいます。変わっているところもあるのですが。

メカニックな映像美は、いつもながらすごいと思いますが、劇場版一作目は失礼ながら「まあ、こんなものか」という普通な感じです。

作っている人の苦労を思うとなんとも失礼ないい方ですが。

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