2013年8月31日土曜日

お好み焼き

父と甥とお好み焼きにいってきました。

秋の風が吹いていました。

2013年8月30日金曜日

「アルゴ」

朝日カルチャーセンターの講座の課題でベン・アフレック監督のアカデミー作品賞受賞作品「アルゴ」をDVDで見ました。

イラン革命の中で人質から逃れ、カナダ大使公邸にかくまわれた6人の外交官を、救い出すというスリリングな作品です。

登場人物もファッションや小道具も70年代風に描かれていて、リアリティがありました。

アメリカ映画は、日本映画やヨーロッパ映画と違って、一つのテーマを決めたらそれに徹して見る人をどんどん引き込んでいきます。

日本映画やヨーロッパ映画は何がテーマなのか曖昧なものもあるような気がします。

この映画では、革命後のイランで身分を偽って飛行機に搭乗するまでをスリリングに描きます。

僕のようなものでも、外国で飛行機に乗るまでチェックされると緊張しますが、その緊張が極限にまでいたったのがこの映画です。

これらは、事実をもとに描かれているので、さらにリアルに感じてしまいます。

とてもハラハラ、ドキドキして面白かったです。

ただ、アメリカ映画の特徴として一つのテーマに絞ったら他を見ないということがあります。

この映画は、人質脱出というワンテーマに絞ってあるので、安心して楽しめますが、疑問も残ります。

この映画では、外交官の命がとても尊重されていますが、その前に前国王に拷問されたり、殺されたイラン人の命はどうでもいいのでしょうか。

カーター政権の成功物語として描かれていますが、救出作戦の失敗には全く触れられていません。

また、カーターがレーガンに敗れてからレーガンの手練手管によって他の人質が解放されたのに、カーターの理想主義が正しかったのかの検証もされていません。

これは、本当にアメリカ映画によくある特徴ですが、ワンテーマに絞っているからこそ、勧善懲悪に安心して身を委ねていられるのですが、別の視点から見ると、他の問題点もたくさんあることに気付かされます。そのことを見ないようにさせてしまう面もアメリカ映画にはある思います。

見るものを引きつける、真に迫る演出はとても魅力的ですが、一面的という批判も可能でしょう。

良くも悪しくも、アメリカ映画らしいアメリカ映画でした。

2013年8月28日水曜日

『スピノザの方法』

國分功一郎著『スピノザの方法』を読みました。

17世紀のオランダの哲学者、スピノザについての研究所です。
著者の博士論文です。

はじめ、スピノザの方法論である『知性改善論』を読んでいき、そこに「方法の逆説」と「方法論の逆説」を発見します。

そこで次に、デカルト哲学の紹介書である『デカルトの哲学原理』を読みつつ、スピノザがデカルトをいかに理解したかを知り、スピノザの考えを知ろうとします。

最後に、スピノザの主著『エチカ』を読んでいきます。

スピノザの方法とは、まず神の観念にまで上っていって、そこから降りてくる。

これらのことを、様々な文献に当たりながら、事細かに論述していきます。

難しいですが、読んでいて非常に楽しくなる本でした。

はじめの方はなんとかついていけましたが、最後の方ですこし分らなくなりました。

博士になるには、これだけ細かいことも知らなければならないのか、大変だなと思いました。

2013年8月27日火曜日

2013年8月23日金曜日

2013年8月21日水曜日

『宮台真司・愛のキャラバン』

電子書籍、宮台 真司、鈴木 陽司、高石 宏輔、 公家 シンジ 著『宮台真司・愛のキャラバン--恋愛砂漠を生き延びるための、たったひとつの方法』を読みました。

ナンパについて書かれた本です。どうすればうまくナンパができるか、そのとき女の子はどんな心理状態にいるのかなどが話し合われたトークショーの記録です。

なるほどと思わされるところも多々ありましたが、根本的な疑問として、果たして全ての男がナンパをしたがっているのかというものがありました。

しかし、これをナンパに限らずに人間関係一般に広げて考えると、参考になることもあるなと思いました。

そして、本文よりもあとがきが面白かったです。

カリスマナンパ師として活躍している著者たちだから、さぞかし強いのだろうかと思いきや、全員深い挫折を味わって仕方なく、いつの間にかナンパ師になったというのです。

大きな失恋をしたり、勉強をしていて突然文字が読めなくなったり、引きこもりだったり。

それを知って、段々親しみを感じることができるようになりました。

もちろん、それらから回復するのに必ずしもナンパでなくてもいいとは思いますが、人間、失敗から色々なことを学んでいくんだなという教訓を得た感じです。

宮台真司さんが、映画「風立ちぬ」で、主人公の女の人の描写が薄っぺらすぎると批判していました。

僕の考えは違って、宮崎駿監督作品の女の人は皆、誰に対しても礼儀正しく、ガンバリ屋であるのは同じで、それは絵空事なのだけれども、世知辛い世の中をいきている人々が、絵空事と分っていてもそこに一瞬のオアシスを感じる。そういう役割があるのではないかと思っていました。

しかし、この本を読んで、宮台さんは女の人にひどく振られ、ナンパの道にはまって、そこでもナンパサイボーグと化し苦しんで、やっと現在の奥さんと出会って幸せを手にした。こういう艱難辛苦をのりこえてきた人から見ると、絵空事のいい人なんて薄っぺらく見えてしまうのかなと、宮台さんの気持ちが少し察せられたような気もしました。

2013年8月16日金曜日

『現代オカルトの起源』

大田俊寛著『現代オカルトの起源 -霊性進化論の光と闇』を読みました。

現代のオカルト思想の起源が神智学にあることが分りました。

そして様々な要素が加わって、現在の新興宗教の形があることも分ります。

霊の世界のことならなんとでもいえるかもしれませんが、宇宙人や古代アトランティス文明などの話は科学的に考えれば、信じないのが普通ではないのかと思ってしまいますが、信じる人は信じるんですね。

あえていえば、それぞれの団体が別々に語られているので、大きな流れや影響関係がもっと知れたらいいのにと思いました。

しかし、今まで漠然と新しい宗教を見てきましたが、どういう考えに基づいて出てきたのかが分ってよかったです。

2013年8月12日月曜日

停電

今日は、昼間は猛暑で、夕方からすごい雷雨になりました。

一瞬、家の電気が止まりました。

2013年8月10日土曜日

『20歳のときに知っておきたかったこと』

ティナ・シーリグ著『20歳のときに知っておきたかったこと スタンフォード大学 集中講義』を読みました。

アメリカのシリコンバレー近くにあるスタンフォード大学で、起業家精神を育てる授業です。

「今、手元にある5ドルを2時間でできるだけ増やせ」というようなゲームのような実践的な授業などがあります。

なかなか勉強になることもあるし、結構あたりまえのことをが書かれているところもあります。

20歳のときに知っていたら、人生が変わったというほど大げさなことはないですが、かなり刺激になりました。

ただ、実践するのはやはり大変で、結局忘れてしまうことも多いのかもしれないという気もしました。

2013年8月9日金曜日

『菜穂子』

映画「風立ちぬ」の主人公の名前のもとになった堀辰雄著、小説『菜穂子』の青空文庫をiPadで読みました。

細やかな、風景や心理の描写で、気の強い主人公、菜穂子の半生を描いています。

はじめは、主人公の母親の日記で、気の強い娘との心の行き違いが描かれています。

そして、主人公は気の弱い男と結婚します。

その後悔の中、病に倒れ信州に療養にいきます。

そこに幼なじみの、病弱な男が訪ねにきます。

主人公、菜穂子の繊細な心の動きと、風景が美しい筆致で描かれています。

奇麗な絵画作品を見ているようです。

ちょっと気取りすぎかなというところもある、奇麗すぎる文章で書かれています。

地味な作品ですが、読んでいくうちに引き込まれていきました。
文学とは、こういうものなのだなと思わせる作品でした。

2013年8月7日水曜日

振込

お昼に、近くのATMに振込にいって、コンビニで食べ物かって帰ってきました。

いい天気の公園を歩いてきました。

2013年8月4日日曜日

『新潮日本文学アルバム 堀辰雄』

『新潮日本文学アルバム 堀辰雄』を読みました。

映画『風立ちぬ』、小説『風立ちぬ』を見て、堀辰雄について知りたいと思い読みました。

当時も今もハイカラの最先端だった軽井沢に、ずっとこだわり続けていたことが分ります。

当時の軽井沢の雰囲気も写真で分ります。

巻末に萩原朔太郎の娘さんの文章が載っていますが、堀文学は、当時の文学少女の憧れだったようです。

ハイカラなセンスと切ない美しさを描いた堀文学が、そのように受容されていたのが理解できます。

一方で文学の知的バックボーンもしっかりしていたことが分ります。

2013年8月1日木曜日

避暑

母が避暑にでかけました。

『ヴァレリー』

アニメーション映画『風立ちぬ』の冒頭には、堀辰雄が、小説『風立ちぬ』の中においた、ポール・ヴァレリーの詩集『海辺の墓地』の一節、“Le vent se lève, il faut tenter de vivre”、と堀の訳「風立ちぬ、いざ生きめやも」があらわれます。

ヴァレリーの詩が堀にインスピレーションを与え、堀の小説が監督、宮崎駿にインスピレーションを与えたという連鎖があります。

その大元のヴァレリーとはどういう人なのか。今まで全く知らなかったので、入門書を読みました。

清水徹著『ヴァレリー-知性と感性の相克』を読みました。

ヴァレリーという人は、ランボーなどと比べると地味な生涯を送った人という感じでした。

真面目で、ちょっと小心のようにも感じました。

結婚していながら、生涯に4度も熱烈な恋愛を経験するというのは、いかにもフランス人らしいですが、しばらくするとふられてしまうことが多かったようです。

本人は非常に繊細で傷つきやすく、その内面の細かな動きを言葉にすることに秀でた才能を持っていたようです。だから、詩も評論も繊細で優れたものになったのだと思います。

一方で、どこか暗く悲観的にならない楽観性のようなものも感じます。
それは、おそらくイタリア系の両親がいて、南仏の明るい太陽の下で育ったことと関係があるのではないかと思います。

入門書で、その人となりを知ることができたので、その作品にも触れてみたいと思いました。