2011年10月31日月曜日

2011年10月28日金曜日

アリストテレス


今道友信『アリストテレス』を読みました。

ちょうどよい入門書かと思って読みましたが、古典文献学的な解説がものすごく細かく書かれていて、内容の説明が少ない感じでした。
初心者にはちょっと難しいかなと思いました。


しかし、一冊読むとアリストテレスにずいぶん親しめたように感じました。

2011年10月27日木曜日

2011年10月22日土曜日

不可能性


大澤真幸の『不可能性の時代』を読みました。
戦後の時代を「理想の時代」から「虚構の時代」ととらえ、次にくる時代を「不可能性の時代」とします。

戦後の日本社会の分析。
政治思想。
無神論。
などと説明されいてきます。

それぞれなるほどと思わされましたが、結局「不可能性の時代」というものがスッキリとは入ってこない感じもありました。
不可能性とは<他者>ではないかというのですが、そうともいえるけれども、それだけで現代が説明尽くされないような気もしました。

前作『虚構の時代の果て』の方がうまく時代を掴んだ感じがしました。

2011年10月20日木曜日

まどか


ニコニコ動画でアニメ『魔法少女まどか☆マギカ』を一気に全話見ました。約5時間。

近未来の中学校で少女が魔法少女になって魔女と戦う話です。
始めはメルヘンチックな話ではじまり、途中で魔女と戦う中で魔法少女が死んでしまいます。
さらに魔法少女同士の戦いの悲惨さが描かれます。
魔法少女はたましいを抜かれたものだという悲劇を少女たちは知ります。
そして魔法少女とはいずれ魔女になるものという運命の残酷さが描かれます。
最後にこれらの歴史は、歴史を動かせる魔法少女の魔法で、何度もくり返してきたものであることがわかり、ループものとして描かれます。

主人公のまどかは、いい子なんだけれども、特に得意なものもない平凡な少女ですが、魔法少女としてはとてつもない力を持った者とされます。

そして、最後の最後に魔法少女になるためにたましいを差し出し願いをいいます。それはこの宇宙ができたときから魔女がいなくなるというもので、その代わりに世の中の悪と永遠に戦う抽象的な存在になる。もうまどかがいたことさえもみんな覚えていない存在になることを選びます。

社会学者の宮台真司さんが「エヴァの10倍面白い」といったので興味を持ちましたが、こういうストーリーだったのかという感じです。確かにすごいとてつもないストーリーで、少女たちの心の葛藤が深く描かれていてぐいぐい引き込まれていました。
始めからこの設定を考えて創られたのか、創っていくうちにどんどん話が大きくなっていったのかは興味のあるところです。

始めは気楽に見ていて、中盤から少し怖くなってきて、最後はある種宗教的なところまでいって、この世のことをこえた畏怖を感じました。
少女の純粋な心が文字通り世界を救ったというのは感動的ですが、ちょっとこわい。

番組後のアンケートで92.4%の人が「とてもよかった」と答えていました。
来場者数81万人。コメント数130万。

エヴァはシンジの「内面の物語」でしたが、まどかは登場する少女たちの「関係の物語」だと思いました。

見終わってすごい感慨に耽っています。まどかの純粋さに感動しますが、最後に神のような存在になってしまうのはすごいスケールだなと思いました。魔法が出てきたところでなんでもありなのでしょうが。
面白いし、好感が持てるけれども、ちょっとこわいという感想を持ちました。

2011年10月18日火曜日

ふしぎ


橋爪大三郎、大澤真幸の『ふしぎなキリスト教』を読みました。

キリスト教に関する素朴な疑問を大澤さんが聴き、橋爪さんが答えるという本です。

ごくごく基本的なことから明確に簡潔に答えられていて、すっきりとしました。

ちょっと単純化しすぎではなかろうかという部分もなきにしもあらずでしたが、基本的な知識を得るには良い本だと思いました。

2011年10月17日月曜日

大衆音楽


森正人『大衆音楽史』を読みました。

大衆音楽の概略を理解できてよかったです。
もっと詳しいことを知りたい人には多少物足りなかったかもしれませんが。


今日も寝てました。

2011年10月15日土曜日

課題


大学院の課題、あまりできてなかったので、もっとやるようにいわれました。

2011年10月14日金曜日

リトル・ピープル


宇野常寛『リトル・ピープルの時代』を読みました。

先ず、村上春樹の小説の分析から始まります。
現代は「大きな物語」を代弁する「ビッグ・ブラザー」の時代から、システムと「小さな物語」が乱立する「リトル・ピープル」の時代に入ったとします。

そのリトル・ピープルの時代を分析するにあたり、平成仮面ライダーを分析します。

知らない人は驚くでしょうが、平成の仮面ライダーはかなり冒険的な作品が多く興味を引きます。

そして結論として、現代は「ここではないどこか」を求める「仮想現実」から「いまここ」を深く掘っていく「拡張現実」の時代だと結論づけます。

始めの、村上春樹の分析は引き込まれました。
次の仮面ライダーの分析はたいへん面白かったのですが、どこがリトル・ピープルに対応するのかなど、ちょっと分りづらかったです。

補論も含めて、強く興味を引かれましたが、少し混乱して、どう時代と対応しているかが分りづらいところもありました。

しかし全体に濃い読書体験でした。

2011年10月12日水曜日

2011年10月11日火曜日

ゼロ年代


宇野常寛『ゼロ年代の想像力』を読みました。

宇野さんは、東浩紀さんと仲違いしたようで、僕は東さんに好感をもっているので自分は東派だと思っていましたが、この本を読んでいくとそう単純な対立ではないなと思いました。

東さんが『動物化するポストモダン』で示したデータベース的消費というのをふまえつつも、時代はもっと先に進んでいるというのです。

ゼロ年代には、根拠がないことは分った上で勝ったものがルールを支配する、動員ゲームが行われている。

宮台真司、東浩紀という「巨人」を向こうにまわして、自らの理論を展開します。
社会システム理論やフランス現代思想という難しい理論は使わずに、誰にでも通じる言葉で語られます。
先人たちを批判しますが、公平に見てその批判はフェアなものであるように思われます。

ゼロ年代の問題を「決断主義」と名付け、分析するのですが、この本が優れていると思うのは、ゼロ年代の特徴を徹底的に分析しながらも、その克服、来るべきポストゼロ年代の思想をも語っているところです。

『サブカルチャー神話解体』『動物化するポストモダン』に続く、現代の問題への分析はないのかと思っていたところ、この本を読んで納得させられることが多くありました。

東さんが柄谷行人さんを「村上春樹を評価しない」という理由で批判したのと同じく、東さんが新しい想像力を評価しないとして批判します。

趣味の違いの問題もあるかもしれませんが、それほどおかしいことを言ってるわけではないと思います。

本編は非常にロジカルに公平に書かれていて、的を射ていると思いましたが、インタビューはすこし混乱して分りにくかったです。僕の理解力が足りなかったせいかもしれませんが。

単純な党派性を超えて価値のある本だと思いました。

2011年10月8日土曜日

ソーシャルメディア


武田隆『ソーシャルメディア進化論』を読みました。

ソーシャルメディアを使ったマーケティングを研究してきたベンチャー企業の、努力の上に獲得したノウハウが書いてあります。

僕の院での課題がソーシャルメディアなのでたいへん面白く読ませていただきました。

企業サイトを作るときは、まず時間をかけて関係を構築しなければならない。
すると中心的に情報を発信する人が必ずあらわれそれでサイトが活性化する。
など、ソーシャルメディアを作る側の人間には大変に役に立つ本です。

2011年10月7日金曜日

2011年10月6日木曜日

Mac


初めてパソコンを買おうと思ったとき、選択肢は三つありました。

日本で一番多いPC98シリーズ、世界標準のPC/AT互換機、そしてMacintosh。
当時Windows3.1が出て後にWindowsに統一されるだろうということはわかっていた。

秋葉原に行ってMacを見たときメニューバーの中に目玉のマークがあって動いていた。よく見るとマウスの動きにあわせて動いていて、こんな遊び心がパソコンにあるのかと感動した。

結局その時はお金が足りなく、何も買わなかった。

デザインの勉強で入ったスクールの名がMAC デザインアカデミー。
その中の課題でもMacのチラシを作ったりしていた。

その後入った多摩美術大学上野毛校舎は、日本で初めてデザイン教育にMacを導入した大学としてAppleのWebサイトにも載っていた。

大学ではデザイン学科は当然ほとんどの人がMacを使っていて僕もiMacを買いました。

卒業制作もMacを元にしたインターフェースデザイン。

大学院受験のときに今まで影響を受けたデザインはという設問にMacintoshをあげました。

現在、iMac,MacBook pro,iPod nano2つ、iPhone3GS,iPadを使っています。

昔読んだスティーブ・ジョブズの伝記『iCon』は今でも印象に残っています。

しかし、人生の頂点のような時期に亡くなってジョブズさんは幸せ者なのかもしれません。

2011年10月4日火曜日

就活


宮台真司『宮台教授の蹴活原論』を読みました。

現代社会がいかに成り立っているかが説明されて、結構難しい本になっています。

その中で求められる人材について原点から論理的に語られます。

僕はデザインを学んでいるので普通の蹴活と違うのですが、現代を知る上でも有益な本だと思います。

2011年10月3日月曜日

β2


東浩紀編『思想地図β2』を読みました。
震災特集。
以前のショッピング。パターン特集より、分りやすく筋が一本通っていてすんなり読めました。

この震災を前にして、思想が言葉を持てるかという問題意識で書かれています。

個人的には最後の有名人が震災に際してどのように語ったかというまとめが面白かったです。