2011年10月20日木曜日

まどか


ニコニコ動画でアニメ『魔法少女まどか☆マギカ』を一気に全話見ました。約5時間。

近未来の中学校で少女が魔法少女になって魔女と戦う話です。
始めはメルヘンチックな話ではじまり、途中で魔女と戦う中で魔法少女が死んでしまいます。
さらに魔法少女同士の戦いの悲惨さが描かれます。
魔法少女はたましいを抜かれたものだという悲劇を少女たちは知ります。
そして魔法少女とはいずれ魔女になるものという運命の残酷さが描かれます。
最後にこれらの歴史は、歴史を動かせる魔法少女の魔法で、何度もくり返してきたものであることがわかり、ループものとして描かれます。

主人公のまどかは、いい子なんだけれども、特に得意なものもない平凡な少女ですが、魔法少女としてはとてつもない力を持った者とされます。

そして、最後の最後に魔法少女になるためにたましいを差し出し願いをいいます。それはこの宇宙ができたときから魔女がいなくなるというもので、その代わりに世の中の悪と永遠に戦う抽象的な存在になる。もうまどかがいたことさえもみんな覚えていない存在になることを選びます。

社会学者の宮台真司さんが「エヴァの10倍面白い」といったので興味を持ちましたが、こういうストーリーだったのかという感じです。確かにすごいとてつもないストーリーで、少女たちの心の葛藤が深く描かれていてぐいぐい引き込まれていました。
始めからこの設定を考えて創られたのか、創っていくうちにどんどん話が大きくなっていったのかは興味のあるところです。

始めは気楽に見ていて、中盤から少し怖くなってきて、最後はある種宗教的なところまでいって、この世のことをこえた畏怖を感じました。
少女の純粋な心が文字通り世界を救ったというのは感動的ですが、ちょっとこわい。

番組後のアンケートで92.4%の人が「とてもよかった」と答えていました。
来場者数81万人。コメント数130万。

エヴァはシンジの「内面の物語」でしたが、まどかは登場する少女たちの「関係の物語」だと思いました。

見終わってすごい感慨に耽っています。まどかの純粋さに感動しますが、最後に神のような存在になってしまうのはすごいスケールだなと思いました。魔法が出てきたところでなんでもありなのでしょうが。
面白いし、好感が持てるけれども、ちょっとこわいという感想を持ちました。

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