2013年10月29日火曜日

「劇場版魔法少女まどか☆マギカ[新編]叛逆の物語」

「劇場版魔法少女まどか☆マギカ [新編]叛逆の物語」をTOHOシネマズ渋谷で、小雨の中見てきました。

以下ストーリーに関することも書きます。未見の人ご注意を。

深夜アニメとして大ヒットして、総集編が劇場版2本作られた作品の、オリジナル新編です。

近未来の都市で、普通の中学生の女の子が、魔法少女になって魔女と戦う物語です。

前作は、日常と魔女と戦う世界とがはっきり別れていて、複雑ですが分りやすいストーリーでした。

よく練られていて、誰が見ても理解できるストーリーでした。

しかし今回は、前回の最後のオチは無視したかのような前半でした。
魔法少女が、死んだ人も含めて、全員揃って戦うシーンは、そんなシーンを見たいというファンの願望へのサービスでもあったのかもしれません。

僕は、基本的に一度死んだ人が再び登場することには反対です。
なぜなら、死んでしまえば、普通は二度と生き返ることはないのですから、それくらい死というのは重いものだと思うので、簡単に生き返って欲しくありません。
ですから、簡単に死んで、簡単に生き返るのは、死をあまく見ているように感じてしまいます。

ただし、この作品は単純に死者を生き返らせるというものではないことが中盤から分ります。

ここから、物語は複雑になっていき、現実世界と想像の世界がごっちゃになっていく感じです。

前回の最後で、すでに概念になって二度と会えなくなったまどかを、今回復活させるのに苦労していますが、やはり前回あれだけドラマチックに最後を迎えたまどかを簡単に復活させるのは難しいだろうなと思いました。

その辺は色々理屈をつけていますので、半分納得という感じでしょうか。

また、前回のように善は勝つというハッピーエンドと思わせておいて、そうしなかった点はよかったと思います。それでは、あまりにもあっけないので。

全体として、ストーリーが分りにくい、現実世界と虚構の世界の区別が分りにくいと思いました。
分りやすければいいというものではないのですが、分りにくい結果感情移入しにくくなるというのはマイナスだと思います。

前作の、分りやすい正義と悪との対立、現実世界と魔法の世界との対比という単純なものにして満足したくなかったのかもしれません。

前作よりも深く、複雑な感情や状況を描きたかったのかもしれません。
それは、それでいいと思いました。

分らないなりに、物語には引き込まれていきました。
面白かったし、いい作品だとは思いますが、やはり少し設定の分りづらさが気になった作品でした。

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