原子力の問題を科学と思想の問題として扱うのかと思いましたが、柄谷先生の現在の思想を語るようなかたちになっていました。
モンテスキューによると代議制は寡頭制であるという。だから直接的なものも必要、デモはその一つにすぎない。
柄谷先生は、温暖化とうい問題設定に反対していて、もっと深い問題だといいます。
柄谷先生は、カントの倫理を掲げているが、カントの倫理とは、因果関係を括弧に入れること。
カントのアンチノミーでは、人間に自由があるかと問う。
自由がなければ責任は伴わない。自分に自由であれという命令があってはじめて責任が生じる。
括弧に入れることと、外すことが大事。
などなど柄谷先生が関心のあることを並べて述べられていて、あまり秩序だった対談ではありませんでしたが、結局資本主義からアソシエーションへという道筋を描いていらっしゃって、いずれ資本主義は限界がきて終わるといわれました。
オーソドックスな左翼思想でしたが、現在でも左翼思想を真っ正面から擁護するのは時代に合ってないという見方もあるでしょう。また、ここまで貫いてきたのはある意味偉いという見方もできるかもしれません。
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