2009年6月22日月曜日

写真

今日は、多摩美の八王子校舎で白黒写真のプリントの実習があった。希望者だけなんだけど、写真に興味があったので参加した。10人くらい参加して、最初に説明があって、これならやっていくうちに出来るだろうと思った。やってみると面白い。結局はどれくらい光に当てるかということなんだけど、写真の原理を、体験を通して学べたことはいい財産になると思った。
学部時代、デザイン学科なので「写真」という授業もあった。そこで、私は公園でパフォーマンスしてる人やフリーマーケットしてる人を撮った。
そして授業に出ると、他のデザイン学科の人たちは、「空」とか「ブラインドにかかった影」とか「暗闇の中で長時間露光して出来た光の軌跡」とかを提出して、先生も「おもしろいね」と褒めてた。それに比べると私の作品のいかに凡庸なことか。そのショックがあって、おもしろい、あるいは美しい写真を撮りたいと思って、写真への興味が湧いてきた。
学部4年の、春休みにロンドンに英語を勉強しにいったとき、ロンドン芸術大学の写真のショートコースにも参加した。
そこでは、まず先生が紙を渡し、ペンをテーブルの上にパーンといっぱい投げて、「これからいう単語を点と線だけを使ってあらわしなさい」といわれたり、「紙を使って自分を表現しなさい。立体でも平面でもいい」といわれたりした。(ちなみに多摩美の入試も紙立体だった)
多摩美の経験があったから、とまどわなかったけど面白いと思った。ロンドン芸術大学は5つぐらいのカレッジで構成されていて、私のいったセントラル・セントマーチンズというのは、関係者曰く「10年に一人天才が出ればいい」という感じでひじょうに個性を重視するらしくて、多摩美にもにてるなと思って、将来留学したいと思ってて、試しにショートコースにいったのであった。
そこで習ったことをさらにいえば、36枚フィルムを36分で撮れというもの。まず、自分の感じた物があればすぐ撮れ。考えるなと。(先生は「撮る」ことをかっこつけて take ではなく shoot という)
さらに、ひとつのストーリーを決めて撮れ、と。
たとえば、バスならバスだけを、看板なら看板だけを一貫して撮れといわれた。色々いい勉強にもなったし、世界中から来ている若者たちの感性に触れていい刺激にもなった。
今、私はトイカメラと呼ばれる単純なフィルムカメラを携帯している。露出もピントも変えられない。フラッシュもない。まず電池を使わない。それに、毎回いろいろなフィルムを入れて、違いを見分けようと思っている。
そうしてるうちに、段々、面白いものを見つける目が養われ、光とカメラのことも意識できるようになるのではないかと目論んでいる。始めからオートフォーカス、オート露出だと学びにならないかなと思って。
まだまだ、勉強中だけどいずれいい写真が撮れるようになれればうれしい。
ちなみに、上の写真は今日プリントした「姉の子供時代」。

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