2024年4月14日日曜日

界隈塾 vol.0 オンライン 宮台真司先生

 宮台真司さんが、都立大を退官されて3つの私塾を立ち上げました。「思想塾」「荒野塾」「界隈塾」です。その一つにオンラインで参加してきました。「界隈」とは何か?「第3空間」だといいます。「第1空間」が共同体、「第2空間」が機能的集団、そして「第3空間」が「界隈」です。匿名で流動性が高いんだけれども、同じ空気、作法がある。ホームになる感情的安全があるということです。まず宮台さんの歩みを紹介されました。小学校で京都を主に何度も転校したこと。麻布中高。読書体験。学生時代のドキュメンタリー制作からの学生起業でマーケットリサーチ。ナンパ師経験。これらが今のリソースになっていると。そして時代分析。かつては多様な大人や仲間の中で育ったのが、80年代に新住民化が進み、安心安全便利快適が求められ、遊具の撤去、放課後の校庭や屋上のロックアウト、焚き火の禁止などが起こりフラットになっていった。89年博論「権力の予期理論」で数理社会学者になりすまし。94年「制服少女たちの選択」が話題を呼び書くこと慎重になった。そして、96年から「街が冷える」援交がリーダー層からフォロワー層に移った年。人が目を合わせなくなった。97年うつ病に。98年離島での引きこもりと覚醒。99年映画「シンデッドライン」結城座の人形劇。宮台さんは、魅力的な人を「力を与える人」つまらない人を「力を奪う人」と定義します。ゲストの人達もそれぞれユニークな経歴の人達で面白かったです。そして吉本隆明の「共同幻想論」の解説をします。前期定住社会、中期、後期と分類されます。その後、会場とオンラインの人のお悩み相談がありました。最後に、ディドロ、ダランベール、アダム・スミスは博覧強記だった。宮台さんの師匠の小室直樹、廣松渉も何でも知っていた。「それは専門ではないんで」という学者はだめ。相談できる学者は友達が多い証拠と。かつて京大ばかりノーベル賞を取っていたとき何でだろうと考えたら、先斗町という界隈があったから、平たい言葉で喋る事ができたと。界隈がないと縦割りになるといってました。13時から17時までと長時間でしたが、宮台さんの思想が整理されたり、ゲストの方の話が聞けて面白かったです。



0 件のコメント:

コメントを投稿