2010年12月14日火曜日

政権誕生


民主党が圧倒的多数で政権をとったその日のブログより。


政権をとった民主党の皆さんにいくつか、私の思うことを述べさせてもらう。
かつての細川政権も国民の8割の支持を得ながら、保守派の執拗な攻撃で(政治改革法案を何はともあれ通したことは今の政権交代を可能にした結果をもたらしたので十分評価すべきだと思うが)、自宅の壁を直すのに佐川急便から借金をしただけで証人喚問されたりした。
立場を失った保守層のネガティブキャンペーンは容易に予測できる。しかし、野党時代は民主党も自民党のあら探しをしていたのでそれは、ある程度しかたない。ただ、これからは一部の人たちから感情的反発を強く受けることは覚悟しておいてほしい。
それへのとるべき対応は、先ず単純なことだが、閣僚の「失言」には十分に注意をしてもらいたい。それだけで辞任に追い込まれることもあるのだから。スキャンダルも保守系メディアは血眼になって探すだろう。言うまでもないことだが、金銭の国民に疑惑をもたれるような集め方がないかは、常に自らチェックしておかないといけないと思う。「李下に冠を正さず」という諺があるように、適法であっても疑いをもたれる可能性がある行為は慎むべきだろう。
マスコミは権力をチェックするのが仕事なので、ちょっとしたことでも面白いネタがあれば、攻撃してくるものだ。
これらのことを避ける、合理的で最も効果のある方法は、正しい政治をやることだろう。
先ほど、自民党のいうことはそれほど間違ってないと述べたが、ではなぜこれだけ負けたのか?ちょうど郵政選挙と逆の結果が出たわけで「新自由主義の行き過ぎ」とか「不景気で雇用に不安がある」とかいわれるが、それもあるだろうが、それより私が感じるのが「とにかく今の政治を変えたい」という心理が有権者に共有されているのではないだろうか。それが、「小泉なら変えてくれそう」とか「民主党なら変えてくれそう」という期待になって現れたのではないだろうか。もちろん、その時の風もあるだろう。だから、民主党の議員の方々は、ブームはいつかは終わる。賞賛はバッシングに簡単にうらがえる。ということを肝に銘じて、くれぐれもこの勝利を自分たちの政策が国民に支持されたと、単純に考えないでほしい。
そして、官僚との戦いに臨んでもらいたい。そのためには、情熱はもちろん、官僚に負けない「知識」や「理論」「情報」などの裏づけが不可欠。人気取りのためにでた必ずしも政策や政治に詳しくない候補もいるだろう。そういう方々も、一生懸命勉強していただきたい。もう自民党のせいにすることはできない。あなた方が政治家としてふさわしいかどうかが問われる。おそらく支持率も始めは7割前後いくのではないか、その後必ず下がる。そこで5割をきるかどうか、そのあたりが重要な分岐点だと思う。単なるブームなのか本当の刷新なのかが問われる。
一度、否定的イメージがついたら、それをくつがえすのには大変な努力と時間がかかる。始めから予想される批判には行動をもって反論してほしい。
政権をとればメディアも世論も、よいしょはしてくれない。実際に景気や民主党のいう「心の通った政治」が実感できなければすぐに、批判に変わることを十分頭に入れておいてほしい。
最後に、選挙はゴールではなく、スタートラインに立ったということだ、ということを忘れないでほしい。オリンピックに例えたら、出場が決まった段階に当たる。本番で良い成績が出せなければ、世論はすぐにそっぽを向いてしまう。
これからが「勝負」だということを忘れないでほしい。
経済も、財政も大変厳しい。官僚は一流大学でトップクラスのエリートぞろいだ。彼らと対等に議論して勝つためには、先ずはビジョンン、知識、知恵、忍耐が必要になってくる。それに、こたえられる議員がどれだけいるか。
しかし、日本を変えてもらいたいという認識は、国民はもちろん、優秀な官僚にも共有された認識だと思う。正しい努力がなされれば民主党に協力する官僚もいるはずだ。
ゆめゆめ、これをゴールだと思わずスタートラインだと肝に銘じてほしい。
当選した議員の方々、与野党を問わずおめでとうございます。惜しくも落選された候補の方々お疲れさまでした。
これから、国民も参加する政治と代表もいわれているので、私たち国民も、傍観者ではなく、野次をとばすだけでなく建設的に政治を見守り、自分のできることは協力して行きたいと思う。昨日、日本の新しい扉が開いた、と後世の人に誇れる政治を全ての人がして行こうではないか。

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