2024年6月21日金曜日

「ハイデガー存在論の深層究明」第五回 朝日カルチャーセンター新宿校 アーカイブ 齋藤元紀先生

主要所概念から読み解く中後期思想、<第1期>「存在の問い」の新たな始まり―1930年代の思想をめぐって(1)第5回「原初」への問い―形而上学の基層へ(6/18)をアーカイブで見ました。ハイデガーの思想の転換点となる、『形而上学入門』を読み解き、ハイデガーの「形而上学」への考えについて学びました。「存在」は、4つの区別との対比において捉えられてきました。「生成」「仮象」「思考」「当為」です。この区別は必然であり、一致に向かうものです。プラトンとの共闘から離反などを経て、「存在の限定」について語られるわけですが、その先の、「ある使命」「あの力」等については、結局具体的な言葉は語られませんでした。「形而上学」や『存在と時間』の評価についても、揺れているようでもあります。肯定しているのか、否定しているのかが分かりにくいので、捉えにくいところがあると思いました。しかし、「存在者」ではなく「存在」を重視していることは分かりました。「なぜ「無」ではなく、あるものが存在しているのか」というライプニッツの問いが、根底にあることを学びました。

0 件のコメント:

コメントを投稿