2012年7月24日火曜日

吉本隆明

文芸別冊『さようなら吉本隆明』
中央公論特別編集『吉本隆明の世界』
現代思想7月臨時増刊号『総特集 吉本隆明の思想』
を読みました。

軍国少年として終戦を迎え、そこから自らの思想を深め、決して体制に媚びず、大衆にも迎合しない、この「自立」の思想家がどれだけ多くの人に愛されてきたかがわかりました。

戦争で死ぬつもりだったから、命がけもこわくなく、自分で掘り下げた思想だから、だれかに遠慮することもない。自分の道を行く。自らがその根拠とした「大衆の原像」を根拠に。しかも単なるポピュリズムには徹底して反対をして。

学生運動華やかなりし頃の偶像的存在、消費社会に移行するとそれをも批判覚悟で肯定する。そして、最後まで「反核」「反オウム」等に逆風を覚悟で反対する。

崇拝する人と、批判する人、嘲笑する人などがいる。

しかし、これだけのことをいった人がいるか。

最後には家族に愛されて天寿を全うした。
娘ばななさんのTwitterには泣きそうになりました。

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