大塚英志著『少女たちの「かわいい」天皇 サブカルチャー天皇論』を読みました。
昭和天皇が崩御されたとき、著者は少女たちが天皇のことを「かわいい」と称したことに強い印象を受け、この論文を書いたといいます。
それは、「少女たち」と「天皇」がともに「イノセントさ」を共有するからではないかといいます。
こういう視点で書かれた天皇論はなかったので、なるほどと思わされました。
その他、ナショナリズムに関する論文を多数載せた本です。
僕が面白いと思ったのは、三島由紀夫がディズニーランドに惚れ込んでいたということです。なんとなくジャンクなものを否定していた人かと思っていたので、そう単純ではないということが意外でした。
最後に著者は、護憲的な意味での象徴天皇制賛成の立場から、天皇制廃止の論への変更を宣言します。
保守系論壇紙に書いている人が勇気があるなと思いました。
僕は大塚氏のサブカルチャー論に興味があって読んだのですが、政治的な文章も硬いけれども興味深いものでした。
2012年7月26日木曜日
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