2013年7月17日水曜日

ブルーレイ「ヱヴァンゲリヲン新劇場版: Q」

ブルーレイで「ヱヴァンゲリヲン新劇場版: Q EVANGELION:3.33 YOU CAN (NOT) REDO.」を見ました。

発売当初に買ったのですが、途中まで見て眠くなってしまって、途中で寝てはまずいと途中で止めて、改めて見ようと思っていました。

そして、今日見ることが出来ました。

エヴァを見るのは結構精神力が要るので、今日まで延ばしてしまいました。

映画館で3度見ました。


上映当初から賛美両論。ブルーレイ発売と同時に通販サイトAmazonでは、評価がまっ二つに分れ、高評価の代表的レビューと低評価の代表的なレビューにそれぞれ「参考になった」が大量につく状態でした。

現在のAmazonの評価。

星5つ 306
星4つ 137
星3つ 125
星2つ  88
星1つ 330

です。

僕は基本的に、この映画は前編の良く出来たTV版の再現から、根こそぎちゃぶ台をひっくり返した心意気を買って、評価しています。

確かに、普通の映画として捉えたら分りにくい。どう評価していいか分らない。こんなものを金をとってみせられたら不親切に思うのももっともだと思います。

だから、低評価の人の気持ちも分る。

しかし「エヴァ」自体が大きな社会現象になって、それに多くの人が依存している状態で、それを批判するメタな視点で物語をひっくり返した点には庵野総監督の良心を感じます。ですから、こんなひどい分りにくい映画をなぜつくったかというメタな視点で評価したいのです。

僕自身、悩んでいた20代にエヴァに出会って、旧劇場版で打ち砕かれて、新劇場版を見るまで色々あって、気付いてみたら世の中大きく変わってしまったという感慨があります。

だから庵野さんの「君たちエヴァの世界の中で安穏としていても、外を見るともう14年もたって世の中変わったんだよ。それに気付けよ」という声が聞こえてきそうです。

ストーリーは劇場で見たときには分らなかったのですが、謎本を何冊か読んで見たら、大枠分りました。

自分では悪気がなくてやったことで世界が変わり果ててしまったというのは、はじめは僕自身のことと重なるかなとも思ったのですが、今回見直して、これは庵野さん自身が、エヴァをつくったことで図らずも世界に大きな影響を与えてしまったという感覚も投影されているのかなとも思いました。

旧劇場版は、人間の深層心理に深く入り込んだ作品であったと思います。
今回の「Q」は、そのような思春期の繊細な心理を、少し大人の視点で見ているようです。
それが、アスカの「バカシンジ」から「ガキシンジ」というセリフの変化にあらわれているというのは以前書いたと思います。

しかし、大人になることを全面的に素晴らしいものとして描くのではなく、大人になることの一抹の寂しさを、この映画の荒涼とした風景はあらわしているようにも思います。

僕自身がどうやって一人前の大人になるかという課題を背負っていて、はじめから「エヴァ」に自分の精神を重ね合わせてしまっているので、深読みしすぎたり、自分に引きつけて見すぎたりするきらいはあるかもしれませんが、他の人もやはり自分に引きつけて見ているという気もして、それができるのも「エヴァ」の魅力なので許していただきたいです。

エヴァの感想まとめ

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