2010年1月3日日曜日

女房


鳩山政権にはいい女房役がいないという人がいますが、確かにそうかもしれません。従来なら官房長官が相談役でしたが本来官房長官の役割は各省庁との折衝役。すると誰か首相に助言する人はいるか?首相の態度で問題だと私が思うのは、軽はずみに耳あたりのいいことをいってしまうことです。その時に、それはいわないで下さいとたしなめる人が必要だと思います。その人は、何が適切で何が適切でないのか判断をしなければいけません。その人は、この政権のポリシーやアイデンティティをしっかりとわきまえた人でなければなりません。

現在は小沢幹事長がその役を時々演じていますが、閣内にいないので、大きな声を出しすぎると二重支配とか批判する人も出てきてしまいます。

私は、いろいろ考えると菅副総理がその役を担うのがいいのではないかと思います。私が菅副総理の地元だからいうわけじゃありません。まず、国家戦略室とは、国の基本的な方向を示すところです。だから、大きな方向性は持っていなければ勤まらない。また、副総理という偉い役名をもらって第二位の地位にあるのだから、首相に助言する資格も一番あるともいえる。

それから、菅氏の発言などを聞いていると、かなり将来のことも具体的に考えておられる。政策もかなり理論化されている。しかし、首相ほどメディアで取り上げられないので、その内容を知らない人も多い。しかし、国家戦略室で国家の基本方針を決めるのだから、副総理の発言は大きな影響力を持ちうるはずだ。それに日本がこれからどういう方向に行こうとしているのかを知りたい人も多い。そういう人たちが次への投資をしてくれたりもする。だから、戦略相の発言は極めて大きな役割を負っているはずだ。

首相の発言をきていると、大きな理想はかかげるが抽象的すぎて何をしたいのかがはっきりわからない時がある。そういう苛立ちを国民が持ちだすと内閣への支持率に悪い影響が出ることもよくある。だから、もっと具体的に話すには、菅氏の立場が本来最も期待されているのではないだろうか。しばらく前のブログには「現在、深く熟考中」と書いていたが、3ヶ月で簡単に答えなんかだせるわけないのだから、これからでいいんですよ。これから、熟考したり、人の意見をきいたりしてできてきた「国家戦略」をわかりやすく、多くの人にどんどん知らせていって欲しい。批判も当然あるでしょう。批判の全くない政策なんてほとんどないんだから。しっかりと考えて出した政策なら堂々と議論すればいいと思います。首相の今までの態度だと、抽象的にいいことを言っているけれどいざ「じゃあどうやってやるの?」というと黙ってしまう。あるいは後延ばしにしたり、撤回したり。これじゃあ信頼も落ちてしまいます。いまこそ、「国家戦略」を託された大臣の出番ではないでしょうか。「理念」と「政策」をもって国民に説明して、首相にもちゃんと諫言するときはして、ビジョンを積極的に具体的に表明する役を担って欲しい。首相のあいまいさにイライラしてきている国民は、そういう大臣を求めていると私は思いますよ。この場に及んで、遠慮なんてしてる場合ではありません。
元々、菅大臣と鳩山首相ではじめた民主党じゃないですか。自民党のように、首相の足の引っ張りあいの醜い権力闘争とは、全く違うものです。4年間の鳩山政権を成功させるための助言です。

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