2010年1月1日金曜日

「日本の前途は暗い。見通しが立たない。そんな話をよく聞く。そのたびに、私は『本当かな』と思う。現実認識としても正しいかどうかわからないし、何よりも脳の使い方として間違っているのである。
脳は、楽観的でないとうまく働いてくれない。もともと、生きることは不確実でいっぱい。うまくいく保証など、どこにもない。だからこそ、未来は明るいと信じて前に進むことが大切である。前途は暗いと思っていると、本当に落ち込んでいってしまう。明るいと信じて歩いていると、いつの間にか雲の切れ目から薄日が差している。」

「妄想力」茂木健一郎より


みなさん、あけましてあおめでとうございます。

政府、与党のみなさん昨年は激動の年でしたね。

史上初の選挙による政権交代を、圧倒的多数で実現しました。このような民主的な政権交代を失敗させてはいけません。なんとか、あと4年頑張って、政権交代してよかったと国民が思えるようにしていきましょう!

昨年は、景気と予算とマニフェストの板挟みに苦しんだ年でした。でも、なんとか国債発行は44兆円に抑えることができました。まだまだ十分な抑制ではありませんが、この政権が財政規律を考えていることは理解されたのではないでしょうか。

マニフェスト変更と、虚偽記載の問題で2度も、国民にお詫びをしなければなりませんでしたが私は必ずしも悪いことだとは思っていません。というのは、今までも公約違反や金銭問題はありましたが、首相が真摯に謝罪したことはあまりなかったのではないでしょうか。
間違ったことは悪いけれども、それを素直に謝ったことは国民に悪い印象は与えなっかのではないかと思います。鳩山首相はちょっと軽はずみなところがあるけど悪い人ではない、という印象を与えたのではないかと思います。

さて、昨年来いやバブル崩壊以降の私の関心は財政でした。不十分とはいえ「仕分け」「暫定税率維持」「マニフェストの変更」などで、財政に対しても民主党は考えていると思うことが出来ました。しかし、まだ借金は山のように残っています。今年は歳出が増える政策も多くあります。また、予算をどこを削ってどこから得るか、難しい問題ものこったままです。

これらの問題には真摯に対応していってもらいたいし、意見があればその都度ブログに書こうと思っています。

今重要だと思うのはこの財政の苦しさを国民にうまく説明することです。説明がないと政府の失策で税金を上げられたと思う人も出てくるかもしれないからです。

しかし、今日元旦はせっかくですので違うことを書こうと思います。

政治っていうものは、単純化していえば、お金を集め再配分すること。法律を作ること。に集約できるのですが、実際にはもう一つ大事だと思うことがあります。それは、国民に「夢」をあたえることです。
ケネディ大統領は60年代中に人間を月に送ることを約束し、彼の死後それは実現しました。月に行く事は莫大な資金がかかる上、たいして利益のない仕事です。ですが、このことはアメリカ国民に大きな「夢」をあたえました。
ですから、今までお金の話ばかりしていたり、細かい制度の話をしてきましたが。もう一つ偉大な指導者がなすべきものは国民に夢をあたえることではないでしょうか。

もちろん、現在の財政状況では大きなお金はかけられません。しかし、何とか国民に将来はなんとなく明るい感じがすると思わせることはとても重要だと思います。

オリンピックや万博ではなく、もっと違ったやり方で今流の「夢」をいだかせてもらいたい。すくなくとも、そういう気持ちももって政治にのぞんでもらいたい。ただお金をあげるだけではなく。

具体的に何かというと難しいのですが。いろいろな識者の知恵も借りながら、考えていって欲しいです。

私が考えると、例えば「エコシティ」石油を一切使わない。ゴミのリサイクル率100%の街を実験的に作るとか、農業と現在のバイオテクノロジーと経営的戦略と観光のための美観や風習の保護などを結びつけて「新しい心のふるさと」を作るとか。観光を成長の源泉として力を注ぐなら、例えば大臣地元の京都を、ローマやパリやロンドンのように、古い街並をもっと残して、電柱は地下を通して、エアコンの室外機は木でかくして、建築基準も戦後の経済優先ではなく、美観をもっと考えたものにするとか。羅城門や朱雀門を再建するとか。とにかくいろいろ頭を使って、お金をかけないあるいは、かけてもそれ以上の経済効果のあるそういう「夢」を是非考えてもらいたいと思います。それは、お金のことばかり考えていては、政治ってつまらないなと人々に思わせないためでもあります。

今年、この10年代がみなさまにとってよい10年でありますように。

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