2010年10月9日土曜日

大塚英志


今日、朝日カルチャーセンター新宿で、評論家、まんが原作者、民俗学者の大塚英志さんと、文芸評論家の高澤秀次さんの「物語の変容-80年代以降」という講座を受けてきました。

大塚さん曰く、文学には「私をわかって」という文学と「社会的」文学がある。

田山花袋と柳田國男の違いだといいます。

近代とは「ことば」を使って他者とコミュニケーションをして公共をつくるものである。今は近代文学は終わっても近代は終わっていない。近代をやり直すことができる時代である。
その為には、ことばをつくる訓練をしなければならないと思う。

柳田國男は、一方でロマン主義者で他方で近代主義者でした。
大塚さんは近代主義者としての柳田を評価しています。

高澤さんは、今年は大逆事件、日韓併合、『遠野物語』100年であるといいます。これらの事件で、いわゆる「日本人」という概念が成立したといいます。

大塚さんは80年代、文学が物語化、神話化したと考えます。
村上春樹は、神話学者J.キャンベルを読んでいる。G.ルーカスもキャンベルを読んでいる。
80年代の文学は、文学の「スターウォーズ化」であった。

それよりは、物語を誰でもつくれるものとして、方法からちゃんと教えた方がいいと思って実践しているといいます。

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