今日は、朝日カルチャーセンター新宿校で政治社会学者、堀内進之介先生の「現代政治哲学講義」という講座に行ってきました。
近代の哲学は「神の死」によって、第三者の審級がなくなって価値や規範が語られなくなりました。
しかし、科学技術の発達で今までにない問題も出てきて、価値論が必要になってきました。
1971年、アメリカのJ.ロールズが『正義論』を出して話題になります。
これは、リベラリズムの基本を考えた本です。
そこでは出される仮定は次のようなものです。
もし、全員が自分の属性を全く知らない「無知のヴェール」をかぶったとしたら、その中で何を選ぶか?
恐らく最低の階層にあっても生きていける政策を選ぶのではないだろうか。自分が最下位になる可能性もあるのだから。
それが、「善」とは区別された「正義」だとしました。
このロールズの意見に二つの反対の意見が出てきました。
一つはコミュニタリアニズム。一つはリバタニズム。
コミュニタリアニズムからは、共同体のことを考えていないと批判されました。
一方、リバタニズムからは、所得の再配分は財産と自己所有の権利に反すると批判されました。
ロールズも後に変わって、自分のリベラリズムは、政治的リベラリズムに限るとしました。
知ってることも多かったですが、政治哲学の基本の基本を学べる講座でした。
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