2009年12月13日日曜日

待降節


吉祥寺教会 キリスト教入門講座 シスター田中
2009/11/15 「希望」
◯「ダニエル」12-3「目覚めた人」
今の世の中は何かにおおいかぶされているといったひとがいる。
自分の存在の不確かさ。ここにいていいのだろうか?グラグラゆらいでしまう。ふさがれてしまう感じ。
自分を肯定できない。
◯今では人は番号付けされてしまう。
本当の自分を見られない。→自殺、ひきこもり
存在の根源=誰のために生きているのか?誰に生かされているのか?
◯私たちはどうしてこの世にいるのか?=お父さんとお母さんから生まれる前。お父さんもお母さんも知らない。神様は知っていた。
どうしてこの私がこのママとパパのあいだに生まれたのかわからない。
=それは神様が「あなたがほしい」と思ったから。神様のはからい。
神様は、ご自分がほしいと思った。ずーっと生涯一緒にいて下さる。
「創世記」、神様はご自分の息を吹きかけた。
神様はずっとよりそってくださる。見守ってくださる。お父さん、お母さんを通して。
◯「神様が欲しいと思った」という本当のことがわかれば自殺はありえない。
◯ある老人病院で、あるシスターに「お姉さん来てください。来てください」という人がいた。「さびしいの。さびしいの」と言いつづけた。「そう、どうしようかね」といって手をさすりつづけたら、だんだん手があたたかくなったところで、おばあさんはねてしまった。そして、シスターはそっとふとんをかけてかえった。
◯ある小2の子、お母さんくも膜下出血で亡くなった。おばさんやおばあさんが世話をした。
でも、何かちがう。
人間はいまここに生きているということに安心とか満足できない。
「あなたが欲しいんだ。あなたにここにいてもらいたいと思って、あなたを生んでもらった」と神様は思った。
神様から授かったこと忘れてしまう。
お母さんが無条件に「我が子よ」と抱きしめている瞬間。神様があずけてくださったことわすれる。
◯マリア様。神様の子供と知って育てた。しかし、目の前でおむつかえたり、お乳のませたりしているときはわが子。無条件の愛。
◯「無条件の愛情は神様がくださった」
ホセア、愛情に敏感。奥さんにうらぎられた。その度に神様はよびもどしてらっしゃいという。
預言者(神の言葉を預かる者)
「ああ、エフラエムよお前を見すてることができようか」
無条件の愛情はどんなことがあっても見すてない。
神様は怒っている、無条件の愛、両方ある。引きさかれる苦しみ。
◯神様が預言者をとおして知らせてくらこと。
「私なんかいない方がいいの?」と思ったとき、
「神様がわが子よ」と抱きしめてくださる。「なんではなれてしまう」と怒ってしまう。
そのことを少し考えて下さい。
◯神様は私たち一人一人の心の奥を知っている。
だれもわかってくれない。さびしい。=神様は知っている。
本当の孤独感を深く深く知っているのは神様だけ。引きさかれるほどつらい。じっと見ていらっしゃる。その人を責めるのではなく。いっしょに歩もう。
◯神様に対して、わたしたちが信頼する。たよる。=自暴自棄からにげる道。
殺人犯にだって「わが子よもどっておいで」といってくださる。そして、罪をつぐなって、そのご平安になる。
◯今、不況、家族の崩壊、お父さんが家庭での地位を失う。そういうときは身まもってあげてください。
◯「私たちを悪からお救いください」
悪=さそい
悪魔は実在する者ではなく、私たちを誘う「力」
自分で戦おうとしても無理。「力」のほうが強い。
そこでもっと強い神様に救ってくださいと祈るしかない。
私たちは弱いもの。
お救いください。=神様に対する信頼
失望のどん底にあるとき。
無限に私たちをゆるしてくださるのが見えるのが「ミサ」
イエズス様が十字架の上で死んだ。私たちのために。神様は天まであげられた。復活。パンとぶどう酒。
私たちは何によってゆるされるのか?イエスの血によって。
パン「あなた方にわたされる私の体」
ぶどう酒「あなた方のために流さて罪のゆるしとなる永遠のちぎり」
◯自堕落な生き方をした人でも、引きこもった人でもゆるされる。ゆるしのみなもと=十字架の血
◯自分を正しく理解していれば自殺はありえない。
自分の行いを正そうとがんばっているから神様がよろこんでくださるのではない。人間にはできっこない。人間の実力を神様はご存知。
人間は倒れては起き、倒れては起きをする。それを見守ってくださる。
私たちはもともと無力である。しかし気づかせてくださる。=「良心」
気づいたときに「ああ神様」と飛びこめばいい。=神様に対する信頼
◯信者になったら「良い人」になろうと思う。しかし、人間は「良い人」になろうとしてもなれない。
気づかせてくださる。
「父よわたしをおゆるしください。悪からお救いください」
◯祈りとは生きるための命の叫び。
「たすけてー」
「ゆるしてー」
神様に対する信頼がある。
神様の無条件の愛を頭ではなく腹の底から知っていればいい。
「信じられない」じゃあ「信じさせてください」と祈ったらいい。
◯「ヨハネ10」良い羊飼い。
羊はおばかさん。よく他の羊にくっついていってしまう。
「私はよい羊飼いである」「私の羊は私の声をききわける」
心の声。良心の声。
「私が、私が」をすてたとき、神様のことばを聞きわけることができる。

2009/11/29 「待つ」
◯「待降節」=カトリックの正月
イエスを待ちのぞむ
イエズス・キリスト  インマヌエル(マタイ1-18)
預言者イザヤ「乙女が身ごもって、男の子が生まれる。インマヌエル」
インマヌエル=「神様はわれわれとともにいられる」という意味。
◯マリアと婚約者ヨゼフ
マリア様が身ごもる。ヨゼフ様は苦しんだ。婚約解消も考えた。夢に天使があらわれ「ヨゼフ、恐れないで子を受け入れなさい。イエスと名付けなさい」といわれた。イエス=救う者
ユダヤ人は父親だけが名づける権利をもっていた。ヨゼフ様は父親と認められた。
◯「ルカ1-26」処女マリア。「私は男の人を知らないのに」
天使ガブリエル「聖霊があなたに降り、いとたかき力があなたを包む」
親戚のエリザベート、不妊といわれたのに身ごもった。
◯ダビデ王=昔の偉い王様。イスラエル地方を統一。
都会的、軍事的、いろいろな国から言い伝え集めた。=「ヤーヴェ資料」
人の妻を妻とした。=罪を認めた
一生立派な人はいない。神様はその態度を愛した。
その子ソロモン。多妻。
悪いことしたら反省。攻撃される。
ユダヤ民族エルサレムにあった。
大国エジプトとアッシリアの通り道。戦争のときは農業できない。ダヴィデ待望。
2大国が協定を結ぶ。ユダヤ不安になる。王が預言者イザヤに聞く。イザヤ「恐れるな、動くな、私がたすける」しるし「乙女が身ごもって男の子を産む。インマヌエル」ユダヤ人「神様は見すてなかった」
◯神様が人間の中にいる。インマヌエル=イエス
神様がイエスをとおして働いている。=「奇跡」
盲人バルトマイ、群衆の中から「ダヴィでの子イエスよ私を憐れんでください」群衆は退けた。イエスは「あの男を連れてきなさい」「何をしてほしいか」「目が見えるようにしてください」目に手を当て「見えるようになれ」といって治した。
◯「創世記」「〜あれ」というとなる。
ことば=実現
エンマヌエル、教会の中におられる。
「あなた方を孤児として残さない。救け主を送る」=「聖霊」
ミサ、秘跡
◯教会外。聖霊
父なる神をパパと叫ぶ、なぐさめの力、光。
エンマヌエル=人の心をゆさぶる。
◯「夜回り姉さん」ジャーナリスト橘ジュンさん。
元暴走族。取材されたとき「ただ聞いてくれた」「自分もそんなことできたらいいな」
それから「うちにおいでよ」「『私の人生なんて』という少女にそうじゃないよというのが私の役目」
駆け込み寺を作ろうとしている。居場所がない人のために。
知り合いのシスターから「あなたイエズス様のお友だちになりたくない?」と森司教様を紹介される。偉い人に会うのは気が重い。でも「彼は本当にいい人でどんな話も真剣に聞いてくれた。聖書なんて嘘っぱちだと思ってた。森司教はいい人だなと思う。子供たちは森さんが先生だったらよかったのに」

2009/12/6 「マリア様」
◯「ルカ3-1」神の言葉が下った。→ヨハネ
イエス以降は「聖霊」が教会にいらっしゃるから、預言者は不必要。
◯ヨハネが洗礼を授けたのが救い主イエスだと誰もわからなかった。マリア様だけが知っていた。「ルカ1-26」天使ガブリエルがマリア様のところにこられた。
◯マリア様はごく普通の人。乙女。
「どうしてそんなことがありましょうか。わたしは男の人を知りません」
女神のようにいう人がいるがそうではない。
神様の力があなたを包む。=「無原罪」
「原罪」=心の奥底、利己心、いいわけ、戦争
人間はどうしようもなく自己中心的である。人も国も。=「原罪」
「私が私が」と思ってしまう。「悪」へいざなう力の方が強い。「たすけてー」と祈るしかない。「悪」の力から開放するために神様がおくってくださったのがイエス。
マリア様だけが「原罪」を免除されているのはなぜか?神の一人子イエスの母として前もって決めていたから。
罪のないマリア様は聖なるお方か?=普通の人
ご自分は知らないまま大きな特典の中生まれ、今も天国で無原罪のままでいらっしゃる。
◯マリア様は幸福か?
乙女が身ごもった。不義の子を身ごもったと見られた。マリア様、ヨゼフ様は苦しまれた。
ユダヤ人はいいなづけと一つ屋根の下で暮らす。離縁も考えた。決心した夜夢の中で「イザヤの預言「乙女が身ごもって男の子を産む」神様のなさったことと知る。
◯イエスは、当時差別されていた、売春婦、徴税人とつきあった。
売春=一人一人にご自分の息を吹きかけて尊い「人格」をくださった。それを「商品」とするから「罪」
イエスはファリサイ派、律法学者の目の上のたんこぶ。イエスを革命分子だと危険視した。
ある人がイエスを試そうと「銀貨をローマにおさめることはいいことか」ときいた。
イエスは「銀貨には誰の象が彫ってある?セザルのものはセザルへ。神のものは神へ」といわれた。
◯十字架にはりつけになる。前もって何度もいっていた。逃げるすべもあった。

みなさんも、「これだけはゆずれない」というものをもってください。
シスターの家は日蓮宗。親にかくれて洗礼を受けた。
◯シスターの若い頃は鳥居もくぐれなかった。
公会議のあと教会も変わる。
聖霊がついていてくださるおかげで2000年も続いた。
聖霊がいろいろな人、教皇様をゆさぶる。
公会議「本当に大事なことだけにぎって他のものは開こう」
昔はミサはラテン語でされた。
聖書も新約ぐらいしか訳がなかった。

シスターは普段は温暖、いざというときには親に逆らって洗礼を受けた。修道院に入りたいと祈りつづけた。お父さんが体調崩したとき輸血した。誰もいないところで「神様って一人しかいないから神様なんだと思うよ。だから神様に祈って」「うむ」
お父さんの末期に見ずを額にあてそっと洗礼をする。姉は怒った。
貯金箱こわして教会にいって「御ミサをしてくだい」とたのんだ。
◯教会
1、目に見える教会
2、天国の教会
3、煉獄(れんごく)の教会=心が曇っていると神様のことがわからない。ここでは、身体はない。霊だけで見る。神様の光。暖かい光。親や友人とかいっぱいいる。煉獄の兄弟たち。

教会とはイエス・キリストによって集まった人々の集まり。

2009/12/13 「誕生」
◯「ルカ2-15」マリア様、不思議に思った。
「全て、心におさめ、思いを巡らしていた」マリア様らしい。
マリア様から学ぶべきところ
人生には悪いことがいっぱいある。
「全てを心に納めて、思いめぐらす」
イエスがこられる。救いがきたのだという事実を何度も確認しなおすこと。

真っ暗闇の中でこそ光が見える。
私たちは神様の存在が見えなくなることがある。
マリア様も不安を感じた。しかし「主は必ずなんとかしてくださる。彼は救い主だから」
◯マリア様初めての子ナザレで準備していたが、本籍地へ来いという命令。ロバで荷物のせヨゼフ様がひいた。ベツレヘムへ。
天使が「神様の恵みがあなたをおおいます」=不安が解消
◯マリア様は女神ではない。
一人の人間。一人の母親。
母親の感じる不安、おそれ全てを持っている。それを心に納めて思いめぐらせる。
飼い葉桶が子供のベッド。それも心に納める。
◯貧しさの中で生まれたイエス。

私たちは自分が価値ある存在だと思いたがる。→学歴
あるとき、ある母親がミサに子供を連れていきたいといった。ピリピリした感じ。悪いことをしたときに教会に行かせようとした。それは、間違い。「ごめんなさい」はセリフではない。お母さんが抱きしめて「ママ悲しいよ」といったとき、はじめて泣きながら「ごめんなさい」といえる。うそのことばは神様はのぞまない。
◯クリスマスは私たちに何を教えてくれるのか?
すっぱだかの、ただ「存在」していることの「価値」を教えてくれる。
「いる」ということのすばらしさ。
桶の子はみな知らない。天使は赤ちゃんにホザンナ、ハレルヤと歌う。
神様は「人間として」この赤ちゃんをよろこんでいた。
何か素晴らしいことすることはいらない。
ただ「いる」ということだけで、神様は「我が子」といってくださる。
「マルコ1-9」「あなたは私の愛する子。私の心にかなうもの」
一人一人が神様に抱きしめられている。私たちは神様に愛されている同志。連帯感=兄弟愛、人類愛

根っこがなく「友愛」といってもゆるぐ。根っこに神様から愛されているという揺るぎない信頼があって本当の連帯。
◯本当の「価値」をまっぱだかの赤ちゃんのイエズス様は示してくださる。「いる」ということの価値。神様からの言葉を聞いて、人々に流しつづけていらっしゃる。
◯マリア様に天使は「おめでとう」といった。「主があなたと共におられます」
◯靴屋のマルティン
クリスマスの日にイエスがこないかと待っているが毎年こない。
ある、雪のクリスマス。おばあさんが寒そうに歩いているので家に入れてミルクをあげた。次に赤ちゃんを抱いた女性を家に入れてあげた。家でゆっくりお乳をあげていた。12時を過ぎた。また、イエスはこなかったと思った。寝ているときにまくらもとに誰か現れた。イエスだった。「マルティン今日はありがとう。あのおばあさんも、お母さんも私だったんだよ」
誰かにしてくれたことはみな自分にしてくれたことと考える。
◯どこかでさびしい老人、さびしい病人いるかもしれない。
 お祈り
 カードを書いてあげる
◯マリア様は不条理な世の中の私たちに向かって「全てを心に納め、思いめぐらす」といわれた。これでいいんです。
目指すものは神様への「愛」「希望」「信頼」
私たちはこの暗い世を歩んでいく。
◯自殺者3万人
 彼らに本当に必要な「糧」を与えてください、と祈ってください。
 神様が誰か政治家のこころをゆさぶって解決していけばいいですね。
誰かの心とこことがぶつかって何かが生まれる。
人のこことをを動かせるのは神様しかいない。


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