2009年12月23日水曜日

発言


まず、昨日のブログで、新聞は暫定税率維持を大きく扱っているのに、社説に書いてないと批判しましたが、うちでとっている新聞には今日、社説で詳しく論評してありました。休日なので外出せず他の新聞のことはわかりませんが「結論を出すのを避けている」という批判はあたらなくなりました。メディアの方々の名誉を傷つけたことをお詫びします。申し訳ありませんでした。

ところで、私がマスメディアの関心と自分の関心がずれていると感じるところがあるので、その点を書きたいと思います。

私の現在の関心は
1、鳩山首相の発言の態度
2、財政規律
3、景気
4、社会政策

です。

鳩山政権以前は、
1、官僚支配
2、政治家の利益誘導
3、国会の形骸化
4、政治と企業との癒着

でした。
そして、これらの問題をどれだけ民主党政権は改革できるだろうかと思って見ていました。
まず、事務次官会議が廃止されました。政府も国民に選ばれた政治家が主導権をとるようになってきたと思います。年末の、予算陳情の醜い姿。地方の代表もそんなことに金も時間も使いたくないはずですし、選挙で選ばれてもいない官僚に頭を下げるのも屈辱だったでしょう。しかし、そうしないと予算が取れないからしょうがなく頭を下げる。官僚の中には、予算の決定権が自分にあるとでも思って傲慢になった人がいなかったといえるでしょうか。それが、今年は一変して風景が変わった。このことはすごいことだと思います。
今まであげた問題は、自民党が50年たっても変えられなかったものです。50年間与党にいても変えられないものが3ヶ月で変わった。民主党の批判も必要なときにはするべきですが、評価するべきところはちゃんと評価するべきだと思います。さらに、これらの課題は今後の国会などで試されるでしょう。

そして、現在不安なのは鳩山首相の発言態度です。まあ、よくいえば純粋なのか、計算してないだけなのか、あまりにも思ったことを軽くいいすぎだと思います。たとえば、CO2の25%削減も、普天間の問題も実現できればいいですが、本当に実現できるか厳しく精査した感じがしない。思いつきでいうには問題が大きすぎます。理想はいいのだけれども実現しなければ意味はない。だから、事前に熟考してまわりとの調整をして万全をきしてから、どうどうと発言すればいいのです。その前のプロセスがないようにみえるのです。マニフェストもそうです。そりゃできればいいですよ。でも、この財政、この景気で本当にできるのか?私は民主党サポーターであるにもかかわらず、マニフェストは理想的すぎて実現が困難だと選挙前から主張してきました。
それでも、無駄を省くことでマニフェストは実現できると主張してきましたが、昨日マニフェスト実現は不可能と認め国民に謝罪しました。
この、経験を深く胸に刻んでいただきたい。理想を語るのはその場では気持ちいいし、みんなに喜ばれるでしょうが、何度もいいますが「それが本当に実現できるの?」というこを考えなければなりません。それが、できていなかったから結局、昨日国民に謝罪をすることになったじゃありませんか。本当に悪いと思うなら、もうこういうことをしないと考えるなら、必ず実現可能性を厳しく吟味してから「理想」を語ってください。また、同じ過ちをくり返すなら、今回の謝罪も口だけか、ということになってしまいます。それでまた謝罪をくり返すようなら、狼少年と同じです。
普天間の問題でも、私自身もオバマ大統領になって、柔軟な対応になるのかと期待していましたが、そうはならなかったので私の勉強不足を読者にお詫びしました。
もちろん県外移設ができればいいと思いますよ。でもアメリカの態度を分析すれば、それはほとんど期待できないと思います。オバマ大統領はノーベル賞を取ったのにもかかわらず支持率が下がって苦しい状態です。ここで、日本にまで譲歩したら米国内から「弱腰」の烙印を押されてしまいます。アメリカ人にとって「弱腰」とは最も屈辱的な言葉であることはアメリカ留学された首相はご存知でしょう。ですから、アメリカは最後まで現行案を主張しつづけ、日本が折れそうになったときに微調整の案を出してなんとか日本政府の面子を保つシナリオではないでしょうか。
とにかく、厳しい現実を厳しく吟味してその上で発言しなければならない。そうしないとどんどん信頼を失っていきます。もうすでに、信頼は失われかけています。
「税金は上げない」とか「基地の代案を検討する」とかいえばその場では、いい気持ちになるかもしれません。しかしそれが実現できなければ批判はさらに大きくなります。
いまだに「きれいごと」「おもいつき」の発言が目立ちます。このままでは、国民の信頼は失われ、首相批判に世論が傾くでしょう。
「理想」を語れば国民は喜ぶだろう、負担をいえば国民は反発するだろうというふうに考えていたとしたら、それは全く反対です。喜ぶのは一瞬だけで、最後には、実現できなければ反発はさらに大きくなり、取り返しがつかないことになるでしょう。
私のいっていることをどうか理解してください。悪意でいっているのではないのです。それは、私の過去のブログを見ればわかるはずです。私は、鳩山由紀夫首相に4年間の任期を全うしてもらいたい。それは民主党支持者のためだけでなく、日本に真の民主主義が根付かせるためでもあります。私のいっていることが的外れかどうかはぜひ上記のブログをしっかり読んで判断してください。風当たりが強い中、今が踏ん張りどころだと思ってがんばってください。

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