2009年12月20日日曜日

自由民主党


現在、鳩山政権の支持率が下がっているが、次回の選挙でも自民党の復活は難しいのではないか。政策的には民主と似ているところも多く、自民党の独自色をだしにくい。鳩山首相も批判をされてはいるが、それにくらべ谷垣総裁がすごくカリスマ性があるとも思えない。

自民党は、冷戦時代に西側に日本がつくためのくさびとして存在した。
一方政策では政官業一体となって経済発展に邁進した。
その結果、世界第二のGDP、しかも、国民の9割以上が中流だと答える、豊かでかつ平等な社会を作り上げた。また、日米安保を逆手にとり、戦争への参加もひかえ60年以上もの平和を実現した。

これらの点では我々の生活の幸福に、自民党は大きく貢献した。私たちも感謝すべきだと思う。

しかし、この権力構造が固定すると、企業との癒着、地元への利権誘導、党内の醜い権力闘争これらの問題が次々に表面化してくる。すると、今まで自民党の問題だったのが日本自体の問題になり。このような、政官業の癒着がマイナスにはたらくようになった。
しかし、野党が社会党だった時代は、社会党にはほとんど政権担当能力がなく、社会主義陣営に入ることをのぞむ人もそんなにいないので、結局、自民党政権は続いた。
しかし、当時の自民党の腐敗やおごりには自民党支持者であってもよいとは思ってなかったのではないか。

冷戦が終わり、細川、羽田政権が短期間続くが、皮肉なことにかつてのライバルだった自民党と社会党があまりにも急進的で、強引な小沢氏の影響力に反して自社さ村山政権を作る。村山総理がやめてから、いつのまにかまた自民党政権が続いてしまった。森内閣の支持率が10%をきったころ、これでは選挙に負けるということで、旧来の自民とは反するが人気のある小泉氏を総裁にする。小泉内閣の「小さな政府」への転換は、旧来の自民党的なものを壊してある意味では成果を残したが、その結果従来の自民党の権力システムが破壊され、参議院、都議、今回の衆議院とことごとく民主党に大敗する。

自民党は、それなりの役割があり、大きな成功をおさめたと思う。その恩恵に我々日本人浴してきたことも認めるべきだ。
しかし、その後の権力の形骸化による腐敗は、政策決定を遅らせたり、偏らせたりして国益をも損ねていた。これは自民党支持者でも賛意するのではないか。

私は結党以来、一貫して民主党支持者だから自民党が負けることはうれしいのだが、客観的にいって、自民党がダメなままでは日本にとってはよくないと思う。
今までの、権力の癒着などのダーティーな部分をしっかり改革する。そのためにはしばらくは野党経験をしたほうがいいと思う。というのは、細川、羽田政権が短期で終わったのでまた癒着のネットワークが復活したこともあるので。ウラで権力をあやつって政策を決定する旧来のやり方はキパッリと捨て去って堂々と政策論争を戦ってほしい。それが、国民ののぞんでいることではないか。今まで、背負っていた重い荷物をおろしてスッキリした気持ちで新しいきれいな自民党を作ってもらいたい。

党首討論もせっかくだから大いにやってもらいたい。議論で勝つようにしてもらいたい。
民主制には「健全な」野党が必要なのだから。そうでないと、与党に反対する人が投票する政党がなくなっちゃう。

0 件のコメント:

コメントを投稿